朝起きて鏡を見たら、あごにポツッとニキビができていた…これだけで、
1日のテンションは下がってしまいますよね。
あごにできるニキビは、思春期に多くの人が経験するニキビと異なり、
20代・30代の女性に多く見られる「大人ニキビ」の1つです。
Contents
あごにニキビができる原因
大人ニキビには「ホルモンバランスの乱れ」と「皮脂の過剰分泌」が大きく関係するといわれていますが、そのほかにも要因があるといわれています。
あごニキビを含めた大人ニキビの原因をチェックしましょう。
(1)ホルモンバランスの乱れ
ホルモンバランスを崩す要因として、ストレス・睡眠不足・不規則な生活などがあげられます。この中でも特に影響が大きいのがストレスです。
ストレスが過剰にかかると、それに対抗するためコルチゾールやアドレナリンといったホルモンが副腎皮質という場所から分泌されます。
コルチゾールは大変優秀なストレス対抗ホルモンですが、男性ホルモンを増やす働きもあります。
男性ホルモンには皮脂分泌を促進する作用があり、角化異常を起こし皮膚が厚くなる原因となります。
それによって皮脂が毛穴に詰まり、ニキビができやすくなるのです。
皮脂がたまると、毛穴の常在菌であるアクネ桿菌のエサを増やしてしまい、
それによって増えたアクネ桿菌が炎症を引き起こすこともあります。
また、ホルモンバランスには月経も大きくかかわります。
女性の体内では、生理がはじまってから排卵までの期間にエストロゲンというホルモンが多く分泌され、
排卵後から次の生理までの期間にプロゲステロンというホルモンが多く分泌されています。
妊娠のために必要なホルモン量の変化ですが、プロゲステロンには皮脂分泌を活発にする働きもあるといわれています。
そのため、プロゲステロンの増加が、生理前にニキビが増悪する要因の一つと考えられています。
(2)肌環境
皮膚には、体温調節や身体から水分が失われるのを防ぐなどの役割がありますが、
中でも肌の調子を整えるために重要なのが「微生物や物理化学的な刺激から生体を守る」という役割です。
あごは、マスクや衣服、タオルなどで摩擦してしまうリスクが高いほか、手でも触れやすい部位です。
本来、皮膚は表面のバリア機能で花粉やホコリ、アレルゲン、
細菌などの外部刺激から身体を守っているのですが、
これらの刺激で小さな傷が作られると、
外部からの刺激物質が皮膚の内部に侵入し、炎症を起こす原因になります。
また、摩擦のほかに肌の乾燥も、皮膚のバリア機能を低下させる要因のひとつです。
冬などの湿度が低い環境のほか、洗顔のしすぎや保湿ケアの不足なども皮膚を乾燥させる原因になります。
(3)食生活
不規則な食生活や、皮脂の分泌を促進する食べ物を多くとることもニキビの悪化を招きます。
皮脂の分泌を促進する食べ物として、
脂質の多い食事、コーヒーや紅茶などカフェインの含まれる食べ物や飲み物などがあげられます。
このほか、アルコールのとりすぎも、皮膚のターンオーバーに必要なビタミンを壊してしまうことがあるため、肌環境の悪化につながると考えられます。
(4)胃腸の不調
ストレスがかかると、私たちへのSOSサインとして、胃腸症状が表れることがあります。
下痢の場合は、肌に必要な栄養素を十分に吸収できなくなります。
また、便秘になると腸の蠕動(ぜんどう)運動が低下し、血流やリンパの流れが悪くなり肌のターンオーバーに影響することがあります。
あごニキビを改善するには
あごに繰り返しできるニキビを改善するには、ホルモンバランスを改善するケアのほか、
正しいスキンケアを身につけ、食生活を改善するといったセルフケアが考えられます。
また、皮膚科で適切な治療を受けるのも選択肢のひとつです。
具体的な対策ポイントを見ていきましょう。
(1)ホルモンバランスの改善
しっかり睡眠はとれていますか? 仕事で疲れてイライラしていませんか?
良質な睡眠・ストレスの軽減でホルモンバランスを整えられる可能性があります。
ストレス解消法はそれぞれだと思いますが、自分にあったストレス解消法でストレスとうまく付き合っていくことが大切です。
(2)正しいスキンケア
スキンケアで大切なのは何といっても保湿です。
外部刺激から身体を守るはたらきを強化するためにも、肌をよい状態に保つ保湿ケアを毎日続けることは非常に重要です。さまざまな保湿化粧品を試し、自分に合うものを見つけましょう。
また、あごニキビの改善には、皮膚を清潔に保つ洗顔も有効です。
特に化粧品の成分などが残っていると、
細菌のよいエサになることもあります。しっかり洗い流しましょう。
ただし、洗いすぎは皮膚のバリア機能を低下させるため逆効果です。
皮脂は本来、一定の量は必要なもの。その皮脂を洗顔のしすぎで取り除きすぎると、
それを補うために皮脂分泌量が過剰になる場合があります。
(3)食生活の改善
1日3回バランスのとれた食事を心がけてください。
脂質や糖質過多の食生活、カフェイン、アルコールの摂取はほどほどを心がけてください。
(4)正しい治療
昔は、皮膚科で行うニキビの治療といえば、炎症を起こしたニキビを抑えていく対症療法が主な治療でした。
しかし、最近では角化を抑えてニキビをできにくくするような外用薬も使用できるようになりました。
炎症がひどい場合、アクネ桿菌だけでなく他の細菌の関与も考えられます。このような場合には、
抗生剤の内服が有効なこともあります。
また、ニキビの状況によってはビタミン剤を処方することもあります。
ニキビは「尋常性ざ瘡」という名前の病気であることを忘れないでください。
何か気になることがあれば、一人で悩まず、皮膚科へ相談してくださいね。
あごニキビ改善に効果的な食べ物
「今日の食事は、未来の肌をつくる」といわれるように、
美肌をつくるためには食生活も大切です。
●ビタミンA
皮膚のターンオーバーを促進してくれます。
ニキビの外用治療薬としても使用することもあります。
食材:ほうれん草、レバー、にんじん、カボチャなど
●ビタミンB2
皮脂分泌の抑制、
角化の調節作用があるといわれています。
食材:卵、乳製品、レバーなど
●ビタミンB6
皮脂分泌の抑制、
代謝を促進し皮膚のターンオーバーを促進します。
食材:鳥ささみ、マグロ、かつおなど
●ビタミンC
抗酸化作用で美肌を保つ、
メラニンの生成抑制し、シミを薄くする。
食材:緑黄色野菜、果実など
●ビタミンE
血液の循環を良くし、
抗酸化作用で美肌を保つ。
食材:うなぎ、レバーなど
その他、ミネラルや食物繊維も美肌の味方になってくれます。
これらの栄養素を意識しつつ、バランスの良い食事をとることが何より大切です。ある一種類の栄養素のみを過剰にとっても、他の栄養素が足りないとうまく働かないことがあります。
バランスの良い食生活を心がけてみてください。
まとめ
あごのニキビには、ホルモンバランスの乱れをはじめ、
スキンケア方法や食事などさまざまな原因が関係します。
そのため、食事の栄養バランスやストレスケア、
正しいスキンケアで地道に毎日対策をするのがセルフケアでは大切になります。
ただし、あごのニキビはなかなか治りにくく、繰り返しやすいことも特徴です。
自分でできる範囲で努力をしても、なかなか改善しないこともあるかもしれません。
その時には、一人で頑張りすぎず皮膚科へ相談してくださいね。
Source: 美容まとめネイバー